【マツダ】カペラ(初代SNA/SU2/S122A型)

ファミリアとルーチェの間を埋めるミドルセダンとして1970年にデビューしたのがカペラ。

ロータリーエンジン搭載を前提に開発され、ロータリーとレシプロの2本立てのラインナップでした。

 
 
 
 
 
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マツダ・カペラ(初代SNA/SU2/S122A型)の歴史】

 

 

マツダが乗用車市場に参入したのは1964年。800ccエンジンを搭載した小型車ファミリア(初代SS/SP/MP/MS/BS/BP型)がデビューしました。
1966年には同クラスにトヨタ・カローラ(初代E10型)やダットサン・サニー(初代B10型)が投入され、ファミリアも1.0Lエンジンを追加するなどで対抗していました。

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マツダが次に計画したのが、1966年に発売したルーチェ(初代SUA/SVA/M13P/SUAV型)。1.5Lエンジンを搭載した上級車で、1968年に発売されるトヨペット・コロナマークⅡ(初代T60/70型)や日産・ローレル(初代C30型)などに代表される、「ハイオーナーカー」の先駆けでした。

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売れ筋クラスとも言えるミドルセダンクラスにラインナップを持たなかったマツダは、トヨペット・コロナ(3代目T40/50型)やダットサン・ブルーバード(3代目510型)、三菱・コルトギャラン(初代A50型)に対抗する新型車としてカペラを計画しました。

駆動方式は当時としてはまだ一般的なFR。
サスペンションはフロントがストラット式、リアは4リンク式の組み合わせを採用しました。

コスモスポーツ(L10型)、ファミリアロータリー、ルーチェロータリークーペに次ぐ、4番目のロータリーエンジン搭載車として計画されたカペラには、ロータリーとレシプロの両方のエンジンが用意されました。
燃費の悪さや耐久性の点において、まだロータリーエンジンを避けるユーザーも多く、ミドルセダンという量産車においては、レシプロも用意せざるを得ませんでした。

ファミリアなどに搭載された10A型ロータリーの、ローターハウジングを10mm延長した「12A型(2ローター・573cc×2)」を搭載。最高出力は120psを発揮し、最高速度は190km/hをマーク。当時の国産車としては並外れた高性能さを実現しました。
レシプロエンジンは「NA型(直列4気筒SOHC・1586cc)」をラインナップ。最高出力100psで、最高速度は165km/hを達成し、これでも十分高性能エンジンでした。

 
 
 
 
 
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ボディは4ドアセダンと2ドアクーペが用意されました。デビュー当初は角型2灯式ヘッドライトを装備し、ロータリー車のテールランプにはファミリアロータリーの意匠そのものの丸型4灯式を採用。

1970年5月にデビュー。ロータリーエンジンのパワーを生かしてレースにも積極的に出場し、当時無敵と称された日産・スカイラインGT-R(3代目C10型)に挑みました。

1970年10月、1.5L車を追加しました。後に追加された1.8L車が主力になっていたルーチェが、デビュー時から搭載したエンジンで、92psの「UB型(直列4気筒SOHC・1490cc)」。

 
 
 
 
 
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1971年10月にマイナーチェンジを実施。ヘッドライトは丸型4灯式に、ロータリー車のテールランプは六角形のものが装着され、「Gシリーズ」と称しました。
また、ロータリーエンジン車初のAT車となる、REマチックを設定。

1972年2月には、トップグレードとなる「GSⅡ」をロータリークーペに追加。エンジンは125psにパワーアップして搭載されました。

1974年2月、2代目CB1型にビッグマイナーチェンジを受け、初代は生産終了。ロータリー車は排ガス規制に適応したAP仕様車のみとなり、意匠もアクの強いものに変更されました。
その後、マツダの中核を担うミドルセダンとして2002年まで生産され、その系譜はアテンザへと引き継がれています。

 
 
 
 
 
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トヨタと日産が熾烈な販売競争を繰り広げる市場に投入されたカペラは、「ロータリゼーション」と称してロータリー車ラインナップを拡大していたマツダにとって、救世主となるはずでしたが、ライバル他車を凌駕する高性能さとは裏腹に、オイルショックと排ガス規制に邪魔され、販売は思うほど伸びませんでした。

 

 

 

 

【諸元】

 

 

 

マツダ・カペラ(初代SNA/SU2/S122A型)

全長×全幅×全高 4150mm×1580/1595mm×1395mm
ホイールベース 2470mm
乗車定員 5名
エンジン UB型 直列4気筒SOHC 1490cc(92ps/5800rpm)(1970.10~)
NA型 直列4気筒SOHC 1586cc(100ps/6000rpm)
12A型 2ローター 573cc×2(120ps/6500rpm)
12A型 2ローター 573cc×2(125ps/7000rpm)(1972.2~・GSⅡ)
駆動方式 FR
トランスミッション 3AT/4MT/5MT
タイヤサイズ 6.15S-13 4P
155SR13
165SR13